2025年最新版!日本の自動車メーカー6社を徹底分析:EV戦略、決算、今後の注目ポイント

金融トレンド株

2024年度の決算を踏まえ、日本の主要自動車メーカー6社(トヨタ・ホンダ・マツダ・スズキ・日産・三菱)の最新業績と戦略を徹底解説。円安、EV化、世界需要などを背景に、各社の方向性と投資対象としての評価をまとめました。


🚗 トヨタ自動車(7203)

  • 売上高:48.1兆円(前年比 +6.7%)
  • 営業利益:4.77兆円(前年比 -3.4%)
  • 純利益:4.77兆円(前年比 -3.4%)
  • 販売台数:936万台(前年比 -0.8%)
  • 注目点
    • ハイブリッド車の販売比率が43%と高水準
    • 米国関税によるコスト増(2ヶ月で12億ドル)
    • 認証不正問題によるブランドリスク
  • ファンダメンタルズ視点:財務体質強固、ROE・営業利益率ともに高水準を維持。
  • テクニカル視点:75日線の上で推移。押し目は買い場と見られやすいトレンド。
  • 売買戦略と展望:長期保有向き。押し目で分散買いを検討。認証不正の進捗に注意しつつ年内戻り高値を目指す展開も。

🚙 ホンダ(7267)

  • 売上高:21.69兆円(前年比 +6.2%)
  • 営業利益:1.21兆円(前年比 -12.2%)
  • 純利益:8,000億円(前年比 -24.5%)
  • 注目点
    • EVブランド「e:N」シリーズ展開中
    • 保証引当金やEV投資で利益圧迫
    • 米国HV販売は堅調推移
  • ファンダメンタルズ視点:キャッシュフローは安定も、利益率低下傾向に注意。
  • テクニカル視点:下落トレンドから反発中、200日線を意識した動き。
  • 売買戦略と展望:200日線を明確に上抜けたら買い増し有効。中長期ではEVシフト期待が株価を支える。

🚗 マツダ(7261)

  • 売上高:5.02兆円(前年比 +5.0%)
  • 営業利益:1,861億円(前年比 -25.7%)
  • 純利益:1,140億円(前年比 -45.1%)
  • 注目点
    • 北米市場での販売は過去最高
    • 原材料費と物流費の高騰が圧迫
    • EV・電動化戦略の立ち遅れが課題
  • ファンダメンタルズ視点:自己資本比率は比較的安定も、収益構造に課題。
  • テクニカル視点:直近安値を底に反発気配、短期的にはトレンド転換の兆し。
  • 売買戦略と展望:反発初動を拾い、短中期の値幅狙い。戻り売り圧力には警戒を。

🚗 スズキ(7269)

  • 売上高:5.6兆円(前年比 +5.0%)
  • 営業利益:4,800億円(前年比 +10.0%)
  • 純利益:3,100億円(前年比 +8.0%)
  • 注目点
    • インド市場での好調が収益を牽引
    • 新型SUV「フロンクス」が話題
    • 為替の影響を吸収しながら安定成長
  • ファンダメンタルズ視点:営業利益率は業界上位、成長性・収益性ともに良好。
  • テクニカル視点:25日移動平均線を支持線に上昇トレンド継続。
  • 売買戦略と展望:順張りで買い。長期でも保有価値あり。インド需要とEV開発動向がカギ。

🚗 日産自動車(7201)

  • 売上高:12.63兆円(前年比 -0.4%)
  • 営業利益:698億円(前年比 -87.7%)
  • 純損失:6,709億円(前年は黒字)
  • 注目点
    • 世界で2万人規模の人員削減を発表
    • 生産拠点を17工場→10工場に再編
    • 中国市場で販売不振(前年比 -12.2%)
    • EVセダン「N7」を投入するも構造改革の真っ最中
  • ファンダメンタルズ視点:自己資本比率低下中、財務再建が最重要課題。
  • テクニカル視点:ボックス圏で推移。明確なトレンドが出るまでは様子見ムード。
  • 売買戦略と展望:短期では様子見。下値支持線(900〜950円)を割らなければリスク限定の逆張り可。

🚗 三菱自動車(7211)

  • 売上高:2.79兆円(前年比 ±0.0%)
  • 営業利益:1,388億円(前年比 -27.3%)
  • 純利益:410億円(前年比 -73.5%)
  • 注目点
    • アセアン市場(フィリピン・インドネシアなど)で販売好調
    • ホンハイ製EVの調達、日産からのOEMでEV戦略展開中
    • 黒字維持、財務健全だが減益傾向
  • ファンダメンタルズ視点:配当継続・黒字堅持は好印象だが収益鈍化に注意。
  • テクニカル視点:中期的には下降トレンド。反発には業績回復材料が必要。
  • 売買戦略と展望:逆張り狙い。500〜550円台で買い仕込み、長期保有前提の戦略向き。

🔍 投資視点からの注目点

メーカー業績ポジティブ材料リスク要因
トヨタ減益でも高利益HV主力・グローバル展開認証不正・関税
ホンダ減益EV転換中・米好調EV費用増・特損
マツダ大幅減益北米好調コスト増・EV遅れ
スズキ増収増益インド強い・新型車効果通貨依存・競争激化
日産大赤字生産再編・EV再構築業績低迷・中国リスク
三菱減益・黒字ASEAN市場堅調・EV多角化為替影響・利益圧縮

✅ 結論

2024年度決算では、スズキとトヨタが相対的に堅調日産は大赤字で構造改革中、その他各社はコスト増やEV投資で苦戦している構図です。EVシフト、為替、アジア新興国需要が今後の明暗を分けるカギとなるでしょう。

投資判断では、財務健全性・EV戦略・海外比率・テクニカルの底固さなどを複合的に考慮することが重要です。

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